“チーム全員が成長し、勝利する” 和歌山大学アメリカンフットボール部(以下アメフト)キャプテンの濱田知哉は私の目を真っ直ぐ見てそう語ってくれた。
アメフトというスポーツに衝撃を受けた
濱田は高校時代、バスケットボール部に所属していた。大学では違うスポーツがしたいと思っていたところ、アメフト部に出会った。アメフト部の新歓で衝撃を受けた。それは先輩方が今まで出会った人間で1番面白く、優しい人たちばかりだったからだ。部活以外でも何回も遊んでもらい、お世話になったと当時を振り返る。また、アメフトというスポーツにも惹かれた。アメフトはプレーは熱くそれでありながら知的であるからだ。チームの勝利のために、一人一人が違った役割を果たし、それぞれの責務を全うする姿に心を惹かれた。
チーム一丸で臨む
昨年見事に2部リーグ昇格を果たした和歌山大学は、今年のチーム作りに慎重になっていた。なぜなら2部リーグは5年ぶりで現4年生が1年生の時以来の2部昇格だからだ。そんな中で2022年度のチームスローガンは、「Be One」だ。意味は、『一つになる』『心は一つ』などがある。スローガンにかけた想いについて濱田に聞いてみた。濱田はこう答えた「昨年、所属していた3部リーグから2部リーグへと昇格し、例年よりもチームとして一つになることが不可欠となりました。プレイヤーはもちろん、マネージャー、コーチといった和歌山大学に関わるすべての人々が一丸となれるようにこのスローガンを掲げています。」2部最下位からのスタートだが、挑戦者として、チーム一丸となり勝利を掴む。
パフォーマンスを発揮できる環境を作る
チーム全員が最も成長できる環境、そして最もパフォーマンスを発揮できる環境を作ることが主将の役割だと濱田は考える。部員一人ひとりのタイプを見極め、最適なコミュニケーションを取るように心がけ、ただ慕われるのではなく、チームを強くするためにチーム内の環境を整えることが主将の役目だと濱田は語った。
楽しみながら成長する
今年のチームの印象は?と質問した。濱田は答えた。「今年のチームは、アメフトを楽しめている部員が多いと思います。楽しむことが部活では1番大事だと思います。楽しむことで、練習中声も出るし、成長もするからです。ミスをし、先輩に怒られると萎縮した状態でプレイをしても、成長は見込めないし、パフォーマンスも落ちると感じています。練習の活気についても例年よりあり、そういった点ではとてもいいチームになりそうだと思います。」今年の和歌山大学は楽しみながら、成長し進化していく。
勝利に導くプレーヤー
昨年、急成長した選手がいる。現3回生LBの水谷だ。水谷は大阪経済大学戦で怪我でぬけた、濱田の大きな穴を見事に塞いで見せた。また、次週に控えた京都工業繊維大学戦も水谷が活躍し勝利に導いた。水谷は新歓リーダーを担当しており、与えられた責務を試行錯誤しながらもしっかり全うし、新入部員を沢山入れた。そんなプレーも人間性も優れた水谷の活躍に期待したい。
最後に一言
昨年、先輩達が遺してくれた2部のステージを後輩達に引き継ぐのが今年の目標です。
正直、今年のチームが始まった時は2部の中でも実力は下の方だと思います。それをどこまで2部でも渡り合えるものにするか、それが私の任務であり、今年の楽しみでもあります。
※本記事に掲載されている写真は、ご本人から直接ご提供いただいたものです。