「自ら考え選択するチームを作る」そう語ってくれたのは、愛媛大学アメリカンフットボール部(以下アメフト)キャプテンの小川凌平だ。
アメフトとの出会い
小川は、小学4年生から高校3年生までの8年間野球一筋でスポーツと向き合ってきた。
中学3年生の時、試合中にヘットスライディングをした際肩を脱臼した。そこから脱臼の癖がついてしまい、怪我と戦い続ける野球人生だったと振り返る。小川は、「野球はもういい、新しいスポーツをしたい」そう強く感じていた。そんな時に高校時代の野球部の先輩が愛媛大学アメフト部でプレーしていた。連絡をするとすぐにご飯につれて行ってもらい、アメフト部の事を色々教えてもらった。そこから新歓に行ってみると、雰囲気が良くフラッグフットボールも楽しかった。そして見せてもらった新歓PVで自分が活躍している姿が想像でき、ワクワクした。その後すぐに入部届を出しアメフト部へ入部した。
主体的に自分で選択
今年のスローガンは『choice』昨年はコロナの影響もあり未完成なチームで、広島大学に大敗した。広島大学には4年勝てていない。だからこそ今年は絶対に勝つ。スローガンは4年生全員で、今自分たちに足りていないのは何か…思考し続けた。その結果、やらされるのではなく、自ら考えて選択し行動することが足りていないと考えた。選択をするにあたって、基準に中四国制覇を置いて、選択して欲しいと小川は語る。例を挙げるとすれば、練習後疲れている時に筋トレに行こうか迷っている状況があるとする。ここで、行くか行かないかの選択をするときに、どちらを選択したら中四国制覇につながるかを考えてもらいたい。その選択が自分にとって正解であれば、それでいい。ただ、誰かに流されるのではなく、自分で考えて行動してほしい。
みんなでチームを作る
小川はこう語る「自分は圧倒的なリーダーシップがあるタイプでもないし、頼り甲斐がある人でもない。でも、みんなの意見を取り入れ、寄り添いながら活動するキャプテンでありたい」こう語るには理由がある。小川は過去に一人で突っ走ってしまいチームメイトとうまくコミュニケーションができないことがあった。その時に心に決めたことがある。「これからは、みんなでチームを作り、みんなで勝利を分かち合いたい」と強く感じた。だからこそ、みんなの意見を取り入れ、寄り添いながら活動するキャプテンを目指す。
安定している
今年のチームの印象は?と質問すると小川はこう答えた。「今年はいい意味でも悪い意味でもずば抜けた選手がいないので、チーム力が要になると思います。また、去年の主力が多く残っているので、安定はしています。特に高学年のラインマンが頼りになり、ランニングバックにも力のある選手がいるので、そこも頼りになります」とまっすぐ目を見て答えてくれた。
急成長するチームメイトたち
OL/DL2年生の鈴木だ。試合経験はあまりないが、冬の間に筋トレと食事で体重を一気に増やし、急成長を遂げた。ヒットがとても強く、機敏さも上がった。「今年のキープレイヤーになることは間違い」と小川は語る。そう語るにはもう一つ理由がある。鈴木は、プレーだけでなく、練習態度も良く、とても真面目だ。素直に受け止め、素直に質問できる、前向きな姿勢も含め、チームにいい影響をもたらし、勝利に導いてくれるだろう。
今年こそは優勝する
昨年、決勝戦で広島大学に大敗した。原因は詰めの甘さと個々の能力の低さだった。今年は自ら選択して勝ちを掴み取る。必ず優勝します。小川は熱く決意を語ってくれた。
※本記事に掲載されている写真は、ご本人から直接ご提供いただいたものです。