熊本大学アメリカンフットボール部 主将QB落合龍之介(おちあいりゅうのすけ)
体を張って勝利を目指す姿勢に惹かれた
落合は小学校から高校まで12年間野球部に所属していたこともあり、大学でも野球を続けようと思っていたが、入学してすぐの新歓の時に、関西弁の先輩に声をかけられた「アメフトしてみいへんか?」そのまま練習について行き、「気付いた時にはアメフトの虜になっていました」と当時を振り返る。そして、体を張って勝利を目指す姿勢や環境に学生生活を捧げる価値があると思い入部を決意した。
このチームを勝たせたい
キャプテンになった理由を落合は話してくれた。「キャプテンになろうと思い始めたきっかけは僕が1年生の時の入れ替え戦をかけた九州工業大学戦です。当時は選手が20名程と少なく1年生の頃からコーナーバックで試合に出させてもらっていました。前半、両校互角に戦っていましたが自分のミスで点を取られ、その流れで大量得点を許し負けてしまいました。それまでは自分の活躍だけを考えていましたが、この試合から“このチームを勝たせたい”と思うようになりました。そして同期からの後押しもあり、決心しました」と勝利への熱い想いを話してくれた。
常に全力で取り組み、1部リーグに昇格する
2022年チームスローガンは「DASH」
このスローガンには2つの意味がある。
1つ目は常に全力で取り組むということだ。熊本大学は周りの大学に比べて人数が少ない、その分1人1人の力を最大化するという思いがある。
2つ目は1部リーグを奪取するという意味だ。昨年、後一歩の所で1部昇格を逃した。先輩達の思いも引き継ぎ、今年こそは2部優勝を果たし1部リーグに昇格するという思いを込めている。
出し切る
熊本大学の練習では、「出し切れ」という言葉が頻繁に飛び交う。それには理由がある。「練習で自分に負けていたら、試合でも必ず中途半端なプレーをして後悔することになる事を、上級生は理解しています。なので弱気になっている選手がいたら注意します。1部リーグ奪取に向けて、勝てる空気感を作り、練習外でも対戦相手のスカウティングを入念に行ない、練習中に頑張ることは当たり前、練習外で時間を見つけて対戦相手のビデオを見たりアメフトの勉強をするということを心がけています。」
パワーアップ
今年は、部員26名中、12名が1年生で1年生の割合がとても多くなっている。そのため、1年生の指導に使う時間も多く、練習試合にも頻繁に出場し経験を積んでいる。「例年では1年生は数名しか出場しないが今年の秋シーズンには多くの1年生が出場予定なので活躍を期待しています。」と話してくれた。また、今年は平日から5名程のコーチに参加してもらっており実践練習を多く取り入れ、週に1度、社会人チームである“熊本マーベリックス”と合同練習をしている。「近くに良いお手本があることでチームのレベルアップに繋がっています。」とチームの成長を感じている。
最後に
コロナの影響で去年、一昨年と思うように活動ができませんでしたが、今年はフットボールができていることに感謝してシーズンを戦い抜こうと思います。また、日頃からお世話になっているコーチ、OB、そして監督のために何としても1部リーグ昇格を果たします。
※本記事に掲載されている写真は、ご本人から直接ご提供いただいたものです。