広島大学 準硬式野球部 前主将 坂本翼(さかもとつばさ)
相撲部からもう一度野球部へ
小学、中学、高校時代に渡り野球部に所属していた坂本は、大学では野球をするつもりはなく、大学1年生の春から秋まで相撲部に所属していた。しかし、野球から少し離れたことでまた野球をしたいと言う思いが強くなり、今まで経験したことのない準硬式野球部を見つけた。「SNSから入部したいと言う旨を伝えた際、快く受け入れてもらい体験に行くことになりました。そこで広大準硬式野球部のチームの雰囲気がとても良いなと感じ入部することを決めました。入部してからの目標として全国出場を掲げました。」
仲間との絆
一年を振り返って、坂本はこう語る。「入部した当初は、チームメイトと上手くやっていけるか少し不安もありました。しかし、その不安も優しいチームメイトのおかげですぐに消え去りました。試合を重ねるごとにチームワークというものも強くなっていき、仲間との絆が深くなっていくことを感じました。試合に勝つと嬉しく、負けると悔しいなど気づけば準硬式野球に夢中になっていました。入部当初に掲げた全国大会出場という目標に対しての熱量も練習や試合を重ねていくごとに大きくなっていきました。」
「やりきった」とても楽しい野球人生
最後の試合を振り返り、次のように話してくれた。「中国地区で優勝し、目標であった全国大会で最後の試合となりました。全国大会に出場したチームの中で、国公立の大学は2校しかいなかったので、下克上してやるという強い気持ちで試合に挑みました。周りの予想をいい意味で裏切り、序盤はリードしていたのですが、ミスなどで同点とされて、最終回にワンアウト満塁でサヨナラのピンチを迎えました。私は最後の試合捕手として出場していたので、タイムをかけマウンドに皆を集めました。悔いのないようにと声をかけ、試合は再開しました。結果、タッチアップでさよなら負けしましたが、悔いのない試合だったと思いました。このチームでこの仲間と共に野球を出来たことに対する感謝や大学まで野球を続けさせてくれた両親への感謝でいっぱいでした。悔し涙は出ず、やりきった笑顔だけが残りました。とても楽しい野球人生だったと感じました。」
主将をしてよかった
競技を通じて、成長できたことについて坂本はこう話す。「準硬式野球を通じて、やはり精神面での成長が1番にあると思います。鹿児島から親元を離れて広島にきて、自分のことは自分ですることで、ユニフォームの洗濯であったり、弁当を作ってくれたりしてくれていた両親への感謝を強く感じました。また、主将という役割をしていたので、チーム全体を見なければならなく、大変ではありましたが、終わってみたら主将をしてよかったと強く感じました。」
後輩に向けてのメッセージ
後輩には、やはり準硬式野球の面白さや楽しさをたくさん感じてほしいです。自分が好きで始めた野球を心の底から楽しみプレーすることが1番嬉しいことだと思います。時に辛いこと苦しいことはあると思いますが、そこで下を向くのではなく、常に心だけは前へ前へ向かせてあげてほしいです。好きな野球は一生をかけて楽しみ、勝つことの喜び、負けることの悔しさを噛み締めて今後の人生に向けて自分が成長できるように常に考えてほしいです。また、目標である全国大会に出場し、私が達成できなかった初戦突破の壁を打ち破っていってほしいです。
※本記事に掲載されている写真は、ご本人から直接ご提供いただいたものです。